フィギュアスケートのイナバウアー、クリムゾン等つなぎ・動画②

フィギュアスケートのイナバウアー、クリムゾン等つなぎ・動画②

◎イナバウアー

イナバウアー

両足を前後に開き、前足の膝を曲げて後ろ足を伸ばしたまま、つま先を左右に開いた状態を維持して横に滑る技です。
バレエの足のポジションが元になっており、1950年代に活躍した旧西ドイツのイナ・バウアー選手が開発しました。
「スプレッドイーグル」の変形で、要素間のつなぎとして多く取り入れられています。
これもイーグル同様にエッジの深さや体の柔軟性が必要とされる技です。

 

◎レイバックイナバウアー

イナバウアー

多くの日本人が「イナバウアー」と「レイバックイナバウアー」を混同しているようです。
それはトリノ五輪で金メダリストとなった荒川静香さんが、上半身を反らせて行った「レイバックイナバウアー」が「イナバウアー」だと認識されてしまったからです。
そのため、多くの人が(もしかすると今でも)「上半身を反ること=イナバウアー」だと思い込んだのです。
イナバウアーはあくまでも「足の技」であり、それに「上半身を反る=レイバック」が加わることで「レイバックイナバウアー」となるのです。

 

 

◎べスティスクワット

フィギュアスケート

べスティスクワットはスプレッドイーグルの変形です。
イーグルのポジションで膝を落とすと、ちょうどスクワットのような姿勢になります。
その状態を保ちながら滑るのが、べスティスクワットイーグルです。

 

◎クリムキンイーグル

クリムキンイーグル

スプレッドイーグルの状態で腰を落とし、背中を反って姿勢を倒したまま滑る、こちらもスプレッドイーグルの変形です。
クリムキンイーグルは、ロシアのイリヤ・クリムキンがスプレッドイーグルのバリエーションのひとつとして用いたことから名付けられました。
日本では宇野昌麿選手が取り入れています。

 

フィギュアスケートのイナバウアー、クリムゾン等つなぎ・動画②

 

◎スプリットジャンプ

スプリットジャンプ

 

 

これは回転するジャンプではなくて、空中で大きく開脚して前向きに降りる技です。
踏み切り方には2種類あり、フィリップジャンプと同じように左バックインから右足のトウ(つま先)を使って両足で踏み切り、左足を大きく振り上げて降りる1/2回転して左足トウから前向きに降りるジャンプ。

 

スプリットジャンプ
もうひとつはループジャンプと同じように右バックアウトからエッジで踏み切り、左足を大きく出して前後開脚の姿勢で、左足から降りるジャンプがあります。
アメリカのジェイソン・ブラウン選手のスプリットジャンプはとても有名です。

フィギュアスケートのイナバウアー、クリムゾン等つなぎ・動画②

「フィギュアスケートはスポーツか芸術か」これはいつの時代も議論されるテーマのひとつでもあります。
特に最近では男子シングルのジャンプ技術の向上にともない、フィギュアスケートの芸術性については意見も賛否両論です。

フィギュアスケートは競技スポーツでありながら、人々に大きな感動を伝えることができる特殊なスポーツでもあります。

これらのムーヴズインザフィールドは、ジャンプのように目立つ技ではないかもしれませんが、技と技とをつなぐ技術として大切なポイント元となりますし、その選手ならではの個性を引き立たせてくれるものです。

ジャンプなどにさほど差が無い場合にこそ、ムーヴズインザフィールドのような技術が勝負の明暗を分ける鍵になるのかもしれません。

 

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