樋口新葉

今季2016/2017シーズンにシニアデビューした樋口新葉

ジュニア過去2シーズンで、世界ジュニア選手権の2つのメダルを携えてのシニア参戦でした。

樋口新葉選手は16歳。

シニア初戦となったチャレンジャーシリーズのロンバルディア杯では見事に初優勝、続くグランプリシリーズにも初参戦します。

 

グランプリシリーズで初戦のフランス杯ではいきなり表彰台に乗る3位となりましたが、ファイナル出場をかけたNHK杯では4位となり、残念ながらファイナル進出はなりませんでした。

ジュニアから戦いの場をシニアに変える際、多くのフィギュアスケーターたちが大人のスケートを意識しはじめます。

 

これまでジュニアで培ってきたスケーティングの技術だけでは、どうしても太刀打ちできない表現力という壁が立ちはだかるからです。

 

女子選手の場合、シニア1年目であればデビューの年齢などによっては、まだ可愛らしさで勝負してくる選手も多くいますが、子供から大人への脱皮をはかる時、特に女子選手は衣装やメイクなど細部にわたって細かく気を配ります。

 

樋口新葉選手の魅力はなんと言っても、女子離れしたスピードです。



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スタミナも十分で、最後までそのスピードが落ちることはありません。

彼女のスケート見ていると、フィギュアスケートがスポーツなんだと再認識させられます。

そんな樋口新葉選手のスケートが、シニアの世界でどのように評価されるのか、楽しくもあり少し心配でもありました。

 

シニア初挑戦の年に選んだプログラムは、ショートが映画「ラ・カリファ」より、フリーは「シェヘラザード」

フリーの「シェヘラザード」はフィギュアスケートの王道とも言えるプログラムで、これまでも多くのスケーターたちが演じてきています。

個人的に衝撃を受けたのは、ショートプログラムの「ラ・カリファ」でした。

 

 

羽生結弦選手の振付師としても有名な、シェイリーン・ボーンさんの振り付け

これまでの元気でダイナミックな演技の樋口新葉選手が、悲恋の物語である未亡人カリファを演じるのです。

 

グランプリシリーズ初戦フランス杯、ショートプログラムの演技前、名前をコールされてリングの中央に向かう時、樋口新葉選手はとても緊張しているように見えました。

 

下を向いてポーズを取り、ゆっくりと一息吐いて、次に顔を上げた瞬間これまでの表情が一変していました。

これまで見たことのない樋口新葉選手の表情です。

静かにカリファの物語が始まり、あっと言う間に樋口新葉選手の演技に引き込まれていきます。

 

悲恋の物語でありながら力強さを感じるのは、樋口新葉選手のスピードあるスケートから繰り出されるステップの流れの中で跳ぶジャンプなど、しっかりとしたスケート技術からくるものだと感じました。

ジャンプミスはありましたが、最後までスピードが落ちることなく悲哀の表情で演技を終えました。

哀しさだけでない、情感や色気すら感じる演技に樋口新葉選手がまだ15歳であることを忘れてしまうほどでした。

 

昨シーズンの元気あふれるスケーティングとは明らかに違います。

 

特に上半身の使い方、さすがはシェイリーン・ボーン、そしてそれに答えた樋口新葉選手の努力が実ったプログラムでした。

シニアとして望んだ全日本選手権では2年連続となる銀メダルを獲得。世界選手権への切符も手に。



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シーズン後半の四大陸選手権では9位、世界選手権では11位という結果になりました。

来季のオリンピックの出場枠をかけた世界選手権では、日本のエース宮原知子選手が怪我で欠場したために、樋口新葉選手をはじめ、四大陸選手権で優勝した三原舞依選手、本郷理華選手は、大きなプレッシャーの中で戦わなければなりませんでした。

 

シニア1年目でこの大きな重責を背負って戦ったことは、今後の樋口新葉選手にとって大きな財産になったのではないでしょうか。

 

その後の国別選手権ではショート、フリーともにノーミスの演技でパーソナルベストを更新し、日本チームの優勝に大きく貢献しました。

シニア1年目のシーズンを終えて樋口新葉選手は「自分の演技に波がありすぎた」と語っています。

そして「思うように行かなかった試合も全ていい経験になった」と前向きに話していました。

 

家族や先生などまわりの方たちへの感謝も述べていて、この1年が樋口新葉選手にとってかけがえのないものになったことが伝わってきます。

 

長年女子フィギュアスケート界を牽引してきた浅田真央さんに続き、樋口新葉選手がパーソナルベルトを更新した国別選手権で村上佳奈子さんも引退を表明し、ひとつの時代の終わりを感じさせました。

 

来シーズンには本田真凜選手、坂本花織選手などジュニアからシニアに参戦する選手もいて、新しい時代の幕開けも感じます。

 

オリンピック2枠をかけて争うことになる女子の国内戦は熾烈な戦いとなることでしょう。

 

そんな中で、樋口新葉選手が自分の力を出し切り悔いのないシーズンを送れるようと心から願うばかりです。

 


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